定期建物賃貸借契約に関する問題 平成27年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問20




平成27年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問20

定期建物賃貸借契約に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. 宅地建物取引業者が定期建物賃貸借契約の再契約について貸主を代理して締結する場合には、宅地建物取引業法の定めるところにより、あらためて重要事項説明をしなければならない。
  2. 定期建物賃貸借契約の事前説明は、賃貸借の媒介業者が仲介者の立場で宅地建物取引業法に定める重要事項説明を行えば足りる。
  3. 平成12年3月1日より前に締結された普通建物賃貸借契約については、居住用・事業用の区別にかかわらず、貸主と借主が合意しても、これを終了させ、新たに定期建物賃貸借契約を締結することはできない。
  4. 定期建物賃貸借契約の事前説明は、定期建物賃貸借契約書に「契約の締結に先立って説明を受けた」旨の記載があれば、別個独立の書面で行わなくても足りる。
最も適切なもの(正しいもの)の選択肢を答える問題です。定期建物賃貸借契約の内容は下記になります。

「賃貸不動産経営管理士」の試験によく出る問題② 普通建物賃貸借契約と定期建物賃貸借契約

2020年8月26日

平成27年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問20の解説

1.宅地建物取引業者が定期建物賃貸借契約の再契約について貸主を代理して締結する場合には、宅地建物取引業法の定めるところにより、あらためて重要事項説明をしなければならない。

これは、定期建物賃貸借契約は関係ありません。

定期建物賃貸借契約の期間満了後、貸主と借主の合意により賃貸借契約を続ける場合は再契約となります。

1からの再契約ですので、最初の契約と同じように宅地建物取引業者は宅地建物取引士によって重要事項説明をおこなわないといけません。

その為、選択肢①は正しいです。

2.定期建物賃貸借契約の事前説明は、賃貸借の媒介業者が仲介者の立場で宅地建物取引業法に定める重要事項説明を行えば足りる。

定期建物賃貸借契約の事前説明は、重要事項説明とは別に「更新がなく、期間の満了により終了する」ことを書面で交付して説明しなければいけません。

重要事項説明だけでは足りません。

その為、選択肢②は誤っています。

3.平成12年3月1日より前に締結された普通建物賃貸借契約については、居住用・事業用の区別にかかわらず、貸主と借主が合意しても、これを終了させ、新たに定期建物賃貸借契約を締結することはできない。

平成12年3月1日より改正借地借家法により開始された、期間の満了によって確定的に借家契約を終了させることができる定期建物賃貸借契約が始まりました。

この法律が施行される前に締結された事業用の普通建物賃貸借契約は、貸主と借主の合意により定期建物賃貸借契約に変更する事ができますが、居住用の普通建物賃貸借契約は貸主と借主が合意をしてもこれを終了させて、新たに定期建物賃貸借契約を締結することはできません。

その為、選択肢③は誤っています。

4.定期建物賃貸借契約の事前説明は、定期建物賃貸借契約書に「契約の締結に先立って説明を受けた」旨の記載があれば、別個独立の書面で行わなくても足りる。

定期建物賃貸借契約書の「契約の締結に先立って説明を受けた」旨の記載は、定期建物賃貸借契約の成立要件ではありません。

定期建物賃貸借契約の成立要件は、「更新がなく、期間の満了により終了する」ことを書面で交付しての事前説明と定期建物賃貸借契約書の「更新がなく、期間の満了により終了する」ことの記載になります。

その為、選択肢④は誤っています。

最も適切なもの(正しいもの)の選択肢は①です。

「賃貸不動産経営管理士」の試験によく出る問題② 普通建物賃貸借契約と定期建物賃貸借契約

2020年8月26日


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