平成27年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問3
賃貸不動産経営管理士が賃貸不動産経営に関与する場合の考え方に関して、次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 賃貸不動産経営管理士は、管理業者の従業員であったとしても、プロフェッションとしての独立したポジションが求められるから、所属する管理業者が、賃貸不動産経営管理士としては取るべきではない管理業務の手法を取ろうとしたときには、コンプライアンスに従った対応を取るように、求めなければならない。
- 賃貸不動産経営管理士は、業務を引き受ける際には、業務を第三者に再委託することができるかどうかを考える前に、その内容が自らの能力や知識で対応し得るものか否かを十分に精査する必要がある。
- 賃貸不動産経営管理士は、職務上知った事項について、その事項が関係者の秘密に該当するもので、かつ、本人の同意がない場合であっても、法令上の提供義務がある場合には、その秘密を第三者に提供することができる。
- 賃貸不動産経営管理士が賃貸不動産経営に関与するに当たっては、依頼者である賃貸不動産の所有者が不動産を売却して利益の確定を図る場合のように、依頼者の一時点での利益の確定及びその最大化を求めなければならない。

平成27年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問3の解説
1.賃貸不動産経営管理士は、管理業者の従業員であったとしても、プロフェッションとしての独立したポジションが求められるから、所属する管理業者が、賃貸不動産経営管理士としては取るべきではない管理業務の手法を取ろうとしたときには、コンプライアンスに従った対応を取るように、求めなければならない。
そのままです。
賃貸不動産経営管理士は、プロフェッションとしての独立したポジションが求められるから、所属する管理業者が、賃貸不動産経営管理士としては取るべきではない管理業務の手法を取ろうとしたときには、コンプライアンスに従った対応を取るように、求める必要があります。
その為、選択肢①は正しいです。
2.賃貸不動産経営管理士は、業務を引き受ける際には、業務を第三者に再委託することができるかどうかを考える前に、その内容が自らの能力や知識で対応し得るものか否かを十分に精査する必要がある。
そのままです。
賃貸不動産経営管理士の「倫理憲章」 6. 能力を超える業務の引き受け禁止です。
賃貸不動産経営管理士は、業務を引き受ける際には、その内容が自らの能力や知識で対応し得るものか否かを十分に精査する必要があります。
その為、選択肢②は正しいです。
3.賃貸不動産経営管理士は、職務上知った事項について、その事項が関係者の秘密に該当するもので、かつ、本人の同意がない場合であっても、法令上の提供義務がある場合には、その秘密を第三者に提供することができる。
そのままです。
賃貸不動産経営管理士の「倫理憲章」 7. 秘密を守る義務です。
職務上知った事項について、その事項が関係者の秘密に該当するもので、かつ、本人の同意がない場合は、情報を第三者に提供してはいけません。
しかし、法令上の提供義務がある場合には、その情報を第三者に提供することができます。
その為、選択肢③は正しいです。
4.賃貸不動産経営管理士が賃貸不動産経営に関与するに当たっては、依頼者である賃貸不動産の所有者が不動産を売却して利益の確定を図る場合のように、依頼者の一時点での利益の確定及びその最大化を求めなければならない。
賃貸不動産経営管理士は、依頼者である賃貸不動産の所有者の長期的視点により、継続的に利益の獲得・維持を図ることが求められます。
一時点の利益ではなく、長期的視点による継続的に利益が求められています。
その為、選択肢④は誤っています。
