「賃貸不動産経営管理士」の試験によく出る問題⑤ 賃貸住宅管理業者登録制度の登録




「賃貸不動産経営管理士」の試験によく出題されている賃貸住宅管理業者登録制度の登録について解説です。

宅地建物取引業の免許と同じようなものになります。

登録と免許で言葉が違っていますが、今後法が変わって免許になる可能性もあります。

免許を持っていないと賃貸住宅管理業者として業務を行えなくのかもしれません。

賃貸住宅管理業者登録制度の登録とは

「国土交通省では、賃貸住宅管理業の登録制度を設け、登録事業者の業務についてルールを定めることで、その業務の適切な運営を確保し、賃貸住宅管理業の健全な発達を図り、もって借主及び貸主の利益の保護を図ります。」との事です。

経営規模や売上高にかかわらず、賃貸住宅管理業者登録制度の登録を受けることができます。

賃貸住宅管理業者登録制度は、国土交通省告示に基づく制度です。

管理業務の実績も関係ありませんし、不動産屋さんで必要な宅地建物取引業の免許を持っている必要もありません。

賃貸住宅管理業者登録制度による登録の申請は、国土交通大臣に対して直接行います。

公営住宅の管理も賃貸住宅管理業者登録制度の対象であります。

賃貸住宅管理業者登録制度の登録は、任意であって義務ではありません。

登録を受けなくても、賃貸住宅の管理業務を営むことができます。

現状(2020年)では、賃貸住宅管理業者として登録することができるとなっています。登録していなくても賃貸住宅管理業者を行う事はできますので、今働いている不動産屋さんはまだ登録をしていません。

賃貸住宅管理業者登録制度の対象とは

賃貸住宅管理業の登録制度は、賃貸物件の所有者(貸主)と賃貸管理業者との間の管理契約(管理業務)のルールを定めています。

  • 賃貸物件の所有者(貸主)と賃貸管理業者の管理受託契約
  • 賃貸物件の所有者(貸主)と賃貸管理業者のサブリース契約

賃貸物件の所有者(貸主)から上記2つの様な管理契約(管理業務)を依頼される場合、賃貸住宅管理業の登録制度の対象となっています。

賃貸物件の所有者(貸主)と賃貸管理業者との間の管理契約(管理業務)ですので、貸主が自ら賃貸物件の管理をする場合、賃貸住宅管理業の登録は不要です。(登録をする事はできません)

管理受託契約の内容は、こちら

「賃貸不動産経営管理士」の試験によく出る問題③ 管理受託契約の成立時の書面の交付

2020年8月29日

サブリース契約の内容は、こちら

「賃貸不動産経営管理士」の試験によく出る問題① サブリース方式と管理受託方式

2020年8月22日

賃貸住宅管理業者登録の条件とは

賃貸住宅管理業の登録を受けるためには、事務所ごとに1名以上の実務経験者等(管理事務に関して6年以上の実務経験を有する方又は賃貸不動産経営管理士の登録を受けている方)を置く必要があります。

その実務経験者等は管理事務に関し専任である必要はありませんし、宅地建物取引士のように、5人に1人以上の割合で設置する必要もありません。

とりあえずは、実務経験者等(管理事務に関して6年以上の実務経験を有する方又は賃貸不動産経営管理士の登録を受けている方が事務所に1人いれば大丈夫というゆるい内容になっています。今後、賃貸不動産経営管理士の人数が増えて行くと5人に1人とか変わっていくかもしれません。

賃貸住宅管理業者登録制度の欠格事由

宅地建物取引業法に違反したことにより罰金刑に処せられた者は、罰金を納めた日から年間は、登録制度の登録を受けることができません。

今までの試験で出題されていたのは、この内容だけです。

宅地建物取引業法に違反した者は、賃貸住宅管理業の登録を2年間できません。

他の賃貸住宅管理業者登録制度の欠格事由

  • 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの(登録しない
  • 規程第12条第4号又は第6号から第8号までの規定により登録を抹消され、その抹消の日から2年を経過しない者(2年間登録しない
  • 賃貸住宅管理業者で法人であるものが第12条第4号又は第6号から第8号までの規定により登録を抹消された場合において、その抹消の日前60日以内にその賃貸住宅管理業者の役員であった者でその抹消の日から2年を経過しないもの(2年間登録しない
  • 登録の申請前2年以内に賃貸住宅管理業に関し不正又は著しく不当な行為をした者(2年間登録しない
  • 賃貸住宅管理業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者(登録しない
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者(2年間登録しない
  • 宅地建物取引業法、マンションの管理の適正化の推進に関する法律若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)の規定(同法第32条の2第7項の規定を除く。)に違反したことにより、又は刑法(明治40年法律第45号)第204条、第206条、第208条、第208条の3、第222条若しくは第247条の罪若しくは暴力行為等処罰に関する法律(大正15年法律第60号)の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は刑の執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者(2年間登録しない
  • 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者(5年間登録しない
  • 暴力団員等がその事業活動を支配する者(登録しない

今までの「賃貸不動産経営管理士」の試験では、出題されていませんが賃貸住宅管理業者登録制度の欠格事由には以上のものがあります。

宅地建物取引士の試験のように、犯罪の内容や重さにより免許を受けられるか受けられないかの様な細かい内容まではありません。とりあえず、他は以前暴力団だった人は5年間登録できないと覚えるぐらいでいいのではないでしょうか。

賃貸住宅管理業者登録制度の登録の有効期間

賃貸住宅管理業者登録制度の登録の有効期間は、宅地建物取引業の免許と同じように5年間です。

賃貸住宅管理業者登録制度の登録を更新しようとする場合は、その登録の有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に登録申請書を国士交通大臣に提出して行わなければなりません。

国土交通大臣への業務等状況報告

賃貸住宅管理業者は、毎事業年度の終了後3月以内に9条報告を行わなければなりません。

国土交通大臣へ報告する9条報告の内容は、こちらになります。

「賃貸不動産経営管理士」の試験によく出る問題④ 賃貸住宅管理業者から国土交通大臣への報告「9条報告」

2020年8月31日

賃貸住宅管理業者が業務に関して不正な行為した場合

賃貸住宅管理業者登録制度には罰則はありませんが、国土交通省の指導・助言・勧告に従わない場合は、賃貸住宅管理業登録が抹消されることもあります。

今までの「賃貸不動産経営管理士」の試験の過去問から出題された傾向を調べてみました。今後、試験が難化していくと出てくるところも変わってくるかもしれませんが、現状はこんな感じです。

賃貸不動産経営管理士」の試験 賃貸住宅管理業者登録制度の登録の過去問

賃貸住宅管理業者登録制度の登録に関する問題 令和元年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問5

2020年9月2日

賃貸住宅管理業者登録制度の登録に関する問題 平成30年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問3

2020年9月2日

賃貸住宅管理業者登録制度に関する問題 平成29年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問3

2020年9月3日

賃貸住宅管理業者登録制度の登録に関する問題 平成29年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問4

2020年9月2日

賃貸住宅管理業者登録制度の登録に関する問題 平成28年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問7

2020年9月2日

賃貸住宅管理業者登録制度に関する問題 平成27年度 賃貸不動産経営管理士試験問題 問4

2020年9月2日


2021年度賃貸不動産経営管理士講座提供開始!!









コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です